意識の変化〜保育編〜
今日は休日出勤の振替でお休みです。
休日出勤は大変ですが、ちょうど疲れが溜まってきていたので丁度よかったです。
保護者の方々からは「先生、育休明けでも変わらず元気ですね!」と言っていただけましたが、実際はヘトヘトですし喉もガラガラです…。
さて、連投しております意識の変化シリーズ。
今回は復職してみて感じた、仕事に対する意識の変化です。
此度の復帰ではクラス担任保育士ではなく、毎日色んなクラスに入って担任をサポートするフリー保育士という形での復帰となりました。
復帰して一番自分で自分の保育士としての姿に変化を感じたのが、子どもに対する「注意のハードル」が高くなったという点です。
簡潔に言えば「あまり怒らなくなった」ということです。
以前は、集団のルールから離れてしまう子や、お友だちに意地悪してしまう子を見つけたら即注意!って感じで、大きな声を出すことも日常茶飯事でした。
子どもを怒ることなんてしたくは無い、と言うのは親御さんも保育士も共通の想いだとは思いますが、集団生活をまとめ上げる為には、どうしても規律や厳しさっていうものが必要になりますからね…。
でも今は、「まぁいっか」と思う事が多くなりました。
ご飯を食べる時間に、床で突っ伏していても
好きなものだけ食べて後は投げていても
お昼寝の時間に踊っていても
お友だちのおもちゃを取ってしまっても
おしっこ漏れそうでもトイレに行きたくなくても
まぁいっか!生きてさえいればいつか出来るようになるよね!
そんな感じで、以前だったら「コラー!」が最初に出てしまうような時も、「どうしたの〜?」から入れるようになっています。
もちろん、危険につながる事は即注意!なのは変わりませんが、生活習慣の身に付けや、友だちとの関わり方について、おおらかに捉えられるようになった気がしています。
もう一つの変化は、他の先生たちの姿を見て、以前の自分を反省することが出来たという事です。
うちも全国の多くの保育園と同じように、余裕のない人数構成での運営を余儀なくなれています。
保育士不足が叫ばれている昨今ですが、私の周りに限って言えば、不足状況は加速しているように感じています。
ひょっとしたら、保育園の新規開園が多すぎるのが原因なのではないかという気もしています。
入れ物ばかり増えているので、これまで余裕のあった保育園からも人が流出し、どこもかしこも人不足となっているような…。
そんな状況だからか、働いている先生たち、特に上の立場の人たちほど余裕が無い表情をしています。
上の人間が余裕を持てなければ下も当然圧迫されます。
本来は保育でも教育でも先を見据えた計画をたてて、日々を過ごしていかなければなりませんが、毎日今日という一日を安全に過ごす事だけで手一杯。先の準備は残業をしながらなんとかごまかしごまかし進めていくしか無い状況となっています。
そんな先生たちの姿を見て、「あぁ私も以前はこんな姿で過ごしていたのだな」と省みることが出来ました。
育休に入る前は毎日がストレスフルで、子どもの前では表面的には笑顔でいるものの、頭の中では常に複数のタスクに追われていて、全く余裕なんて持てていませんでした。
でも子どもに対して色々な事に「まぁいいか」と思えるようになった分、少し頭も視界もクリアになった気がします。
今は担当業務が少ない分、この余裕を持った気持ちを保てているだけかも知れませんが、今この経験が出来たことで、今後忙しくなった時も、自分の切替などに役に立つのではないかなと思いました。
どうしてこういった気持ちの変化が生まれたかと思うと、やはり娘ちゃんの存在が大きく影響していると思います。
私は長いこと実子を持てないまま保育士をしていました。
その為、「自分に子育て経験が無いのに親御さんに対して偉そうな事を言う自分」というのが長年コンプレックスでした。
勿論、プロであり続ける為に勉強をし続けて、自分でその意識を否定出来るように努めてはいました。
自分で子育てが出来ない分、その時間を子育ての勉強に費やすんだ!
専門性を高めるんだ!
子育て経験があるだけの人間には負けたく無い!という気持ちですね。
でも実際は、コンプレックスがなかなか拭えず、自分で自分の意見を否定するようなジレンマを抱えていました。
でも今は、そんなジレンマが解消された事で、自身の子育てに対する姿勢が一皮剥けたように思います。
以前の自分を否定したくはありません。
でも、見える世界が増えた事は事実だなと思っています。
今のこの気持ち、余裕を持った姿勢、保育士としても一親としても、無くなさいように努めていきたいです。